本文へスキップ
CargoDuo logoCargoDuo
料金

1日5台を4台に:アントワープ〜ハンブルク線で積付計画を見直し、積載率を上げた物流センターの記録

きれいごと抜きの話だ。導入から半年。効いたこと、効かなかったこと、同じことを考えているよその現場責任者に伝えたいこと。

ANTWERP · BE
Origin DC
HAMBURG · DE
Retail hub
アントワープ〜ハンブルク線。以前は1日5台。いまは1日4台。荷物も、客先も、納品の指定時間も同じ。

章を書くのは本業ではない。アントワープのDCで日勤の荷役現場を仕切っている。定期的に書いているものといえば、交代のときの申し送りノートくらいだ。去年の秋にCargoDuoの積付計画ソフトに切り替えてから、ハンブルク線の台数と積載率がどう変わったか。少し書いてくれないかと頼まれた。うまくいかなかったところを削らないなら、という条件で引き受けた。

半年経った今、以前は5台必要だった線を1日4台で回している。ハンブルク側の客先は同じ。DCから出る荷物も同じ。納品の指定時間も同じだ。特別なことは何もしていない。並べ方が良くなっただけである。

数字で見るこの線——台数と積載率

アントワープ〜ハンブルク線は、うちでいちばん古い部類に入る。月曜から金曜まで1日5台。中身はほとんどが複数品目を載せたパレットで、行き先は北ドイツの小売DCが中心だ。CargoDuoを入れる前は、配車担当が積付をエクセルで組んでいた。そのエクセルは前任者から引き継いだもので、前任者もさらにその前の人から引き継いでいた。うちの下の子より年上のファイルだった。

1台/日
アントワープ〜ハンブルク線で減った配車
16.8万ポンド/年
ソフト代を引いた後の、この線の削減額
0
最初の半年で納品の指定時間に間に合わなかった便

この数字は本物だ。CargoDuoのパンフレットから持ってきたものではない。自社のTMSと燃料カードの明細から拾い、この線の担当者と二度突き合わせた。16.8万ポンドはソフトの利用料を引いた後の数字である。そこは必ず書いてくれと経理に言われた。

その前に試したこと

先に言っておくと、これが最初の挑戦ではない。この10年で、この線をもう少し絞るために少なくとも3つ手を打っている。どれも続かなかった。

  • 2018年、コンサルタントが2週間入り、パワーポイントでモデルを作ってくれた。5台を4台にできる、と書いてあった。どうやってかは書いていなかった。
  • 2021年、大手TMSベンダーの積付ツールを試した。ソフトの出来は良かった。ただ、どの店着でどのパレットを先に降ろすかを理解していなかった。配車担当は1か月で使うのをやめた。
  • 2023年には「品目を混ぜない」という運用を試した。紙の上では見事に回った。客先の1社で注文が2パレット動いた途端に融通が利かず、現場が止まりかけた。

これを書くのは、同じ立場の人なら似たようなものを試して、そのまま消えていくのを見ているはずだからだ。ここで書いているのは「ソフトを買えば解決」という話ではない。4つ目でようやく効いた、その何が違ったのか、という話に近い。

「エクセルのときは、始める前から答えが分かっていた。新しいのは、自分では絶対に試さない置き方を出してくる。ひどいのもある。当たりのときは、本当に当たり」

この線の配車担当

計画のやり方を変えた1週間

11月、ハンブルク線で1週間だけCargoDuoを試した。配車担当は全部の便を2回組んだ。1回はいつものエクセル、もう1回は新しいツール。本人が納得したほうで積んだ。水曜には、比べる相手を残すためだけにエクセル版を作るようになっていた。

木曜の午後、いつもなら5台になる荷を、CargoDuoが4台の積付で出してきた。1時間言い合った。この言い合いは無駄ではない。なぜ5台が正しいと思っているのか、理由を書き出すことになったからだ。出てきたのは「ずっとそうしてきたから」と「そのほうが安心だから」の2つだけ。実際の荷降ろし順に当ててみたら、どちらも残らなかった。

金曜は4台で出した。ハンブルクには指定時間内に着いた。どこからも電話は来なかった。配車担当は定時で帰り、週末の間メールを一度も開かなかった。あの人にしては珍しい。

項目導入前導入後変化
1日の配車台数5台4台1台減
容積充填率71%88%+17ポイント
配車担当の計画作成時間90分25分約3分の1に
初回の積み込み後の積み直し週3回程度月0〜1回ほぼ消えた
ドライバーの荷待ち時間平均12分平均4分大幅に短縮

意外だったのは計画作成時間のほうだ。台数が減ることは想定していた。配車担当の朝が90分から25分になるとは思っていなかった。ここが後々まで効いた。以前は駆け足で片付けていた例外の案件に、いまはきちんと時間を割けている。

現場で変わったこと

荷役の班の話をしたい。新しいツールが死ぬのは、たいていここだからだ。これまで試した計画ソフトの多くは、配車担当を楽にして、現場を苦しくした。降りてくる積付図は複雑で、実際にパレットを取る順番と噛み合っていない。積み込みの人間は、黙って無視するようになる。

CargoDuoは、1台ごとにパレットの配置図を紙で出す。用紙の形はこれまでと同じで、中身の並びが良くなっただけだ。積み込み順が、うちのリフトの実際の動きに沿っている。奥のパレットが先、扉側が最後。「ここで全部積み替え」という場面がない。小さな話に聞こえる。小さくない。

「紙の中身に筋が通ってる。変わったのはそこだけだ。もう積付図と喧嘩しなくなった」

フォークリフトのオペレーター(アントワープ日勤)

日勤のリフトのオペレーターは、うちに来て9年になる。その人間が喧嘩しなくなったと言うのなら、現場側から出る評価としては最上級だ。

誰も教えてくれなかったこと

ただで済む話はない。痛い目を見たところを挙げておく。

  1. 最初の1か月は、エクセルより楽になるどころか、しんどかった。配車担当はツールを覚え、現場は新しい帳票を覚え、ドライバーは違う積み込み順に慣れる必要があった。生産性は上がる前に一度落ちた。
  2. マスタの汚れが表に出た。WMSに入っていたSKUの寸法が、いくつも違っていた。エクセルのころは気づきようがなかった。配車担当が「知っていた」からだ。CargoDuoは知らない。3日かけて、メジャーを持ってパレットを1枚ずつ測って回った。
  3. 変化を嫌う客先が1社あった。先方の荷受けの担当が、荷台の中の決まった並びに慣れていた。新しい並びのほうが良いが、いつもと違う。2週間、積んだ状態の写真を送り続けたら、電話は来なくなった。
  4. 5台目にも仕事があった。毎日の1便を落とせば、応援に入っていたドライバーの乗務が減る。本人と正面から話し、別の線に移ってもらった。ここははっきり書いておきたい。パンフレットには誰も書かないところだ。

もう一度やるか

やる。来月はリヨン線で、秋には英国向けのトレーラーでCargoDuoを試す。自分のところの線で試すかどうか考えているなら、伝えたいことが2つある。

1つ目。線を1本だけ選んで、いまのやり方と並行で回すこと。DC全体を一気に切り替えてはいけない。二重に組んだ1週間で分かったことのほうが、どのデモよりも多かった。

2つ目。ベンダーに会う前に、現場と話すこと。積付図の出来は、それを実行する人間の納得を超えない。積み込みの班が乗ってこなければ、どれだけきれいな3Dの図でも助けにはならない。うちが乗ったのは、新しい紙のおかげで1日が長くならず、短くなったからだ。

CargoDuoの中のアルゴリズムが業界で最良かどうか、それを語る立場にはない。分からないし、興味もない。言えるのはひとつだけだ。この現場を任されてから初めて、計画ソフトが本当に自分の仕事を楽にしている。

執筆者
CargoDuo Team
導入事例チーム
この著者の記事 CargoDuo Team

CargoDuoを毎日使っているドライバー、配車担当、荷役現場の班から手元のメモを集め、最小限だけ手を入れてCargoDuo Team名義で公開している。取材した人の名前は本文の中にだけ置き、署名欄には出さない。